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データの復旧に要する時間の短縮
Bardel Entertainment Inc.は、北米で30年以上にわたり、アニメーションサービスプロバイダーとして業界をリードしてきました。同社は、Netflix、Cartoon Network、Rick and Morty LLC、Warner Brothersなど、素晴らしいトップクラスのデジタルコラボレーションパートナー企業向けにコンテンツを制作しています。顧客のデジタル資産と企業情報の保護をより強化し、バックアップストレージコストを削減するため、Bardel社は2022年、Cohesityの導入を決定しました。同社は現在、ライブプロダクションのワークロード用にQumuloのオブジェクトストレージ、高速復旧を実現するイミュータブルバックアップ用にCohesity、長期アーカイブ用にWasabiを採用しています。Cohesityへの移行により、データセキュリティと管理を強化したBardel社は、データセキュリティを大幅に改善し、保存データにおける30~40%の重複排除率を達成するとともに、バックアップコピーへのアクセスを数日から数分に短縮することで、開発者の生産性を向上させました。
Bardel社は、老朽化したHPC PixStor Storageソリューションに依存して、顧客のデジタル資産を管理していました。最初のファイラーは、Bardel社のブリティッシュコロンビア州バンクーバーのデータセンターに設置されており、同州ケロウナには同等のデータ保護容量を備えたレプリカファイラーが設置されています。このPixStorシステムは長年にわたって問題なく動作していましたが、メインのファイラーのストレージ容量がほぼ限界に達し、パフォーマンスが低下していました。以前のソリューションではデータセキュリティは問題になっていなかったものの、Bardel社は、セキュリティ侵害や偶発的なデータ損失が起こった場合に、保存されたバックアップやアーカイブから顧客データを迅速に復旧する能力を向上させたいと考えていました。
2022年、Bardel社は、ライブプロダクションのワークロードにおけるデータセキュリティとパフォーマンスを向上させるため、老朽化したPixStorソリューションをQumuloファイラーに置き換えることを決定しました。同社の計画は、Qumuloを利用してBardel社のすべての顧客データを、バックアップセットとしてAmazon Web Services(AWS)のGlacier環境に、データ保護を目的とした深層アーカイブ状態で移行するというものでした。Bardel社はまた、バンクーバーに新しく建設されたデータセンター施設への移転準備を進めていました。
既存のバックアップは、当初は比較的順調に機能していましたが、パフォーマンスが低下し始めていました。「前回の初期導入時、弊社のプロダクションワークロードはそれほど重くはありませんでした」と、Bardel Entertainment Inc.のテクノロジー担当VPであるArash Roudafshan氏は言います。「しかし、顧客のプロダクション数や新しいメディアエピソードの数が増え、より多くのデータが生成されるにつれ、Glacier内でのバックアップの維持にかかる時間が大幅に増加しました。」
以前のソリューションでは、Bardel社のITチームがさまざまなバックアップシナリオに対応するカスタムスクリプトを作成する必要も生じていました。「バックアップのスケジュールとオーケストレーションを管理するには、データに関するありとあらゆることを理解できなければなりません」と、Roudafshan氏は言います。「今後のバックアップ管理をより簡単にできる方法を見つけたいと思っていました。」
Bardel社はその後、 Cohesity DataProtect をQumuloストレージシステムとともに導入することを決定しました。「私は、何年も前からCohesityをフォローしてきました」と、Roudafshan氏は語ります。「私はCohesityの製品ラインナップの大ファンです。そして、この企業が発展し成長を遂げてきた様子も気に入ってます。Cohesityを選択することは、私たちにとって容易な決定であり、私たちの組織にとって最適な選択でした。」
Cohesityは、その高度なセキュリティ機能を含む多くの理由から選択されました。「以前のソリューションでもデータセキュリティは良好でしたが、悪意のある侵入者やランサムウェアの脅威が片時も私の頭を離れませんでした」と、Roudafshan氏は言います。「単に顧客の知的財産を保護するだけではなくて、私たちが所有する企業データや従業員の情報も同様に保護する必要が あるのです。私たちは、どんな時でも警戒を怠らず、データの保護を最優先に取り組まなければならない世界に生きています。だからこそ、データセキュリティを同様に重視するCohesityのようなソリューションプロバイダーと連携することが必要不可欠なのです。万が一私たちが攻撃の標的となった場合、Cohesityは追加の保護を提供します。管理者さえも削除できないスナップショットによるランサムウェアへの論理的なエアギャップと、いかなる攻撃が発生した場合でもアラートを発出する機能を備えています。」
Bardel社はもともと、Qumulo システムで Amazon Web Services(AWS)Glacierクラウドストレージを利用していました。現在は、Wasabiをバックアップ階層として利用しています。「私たちには、顧客のデータアーカイブを何年にもわたって安全に保持する契約上の責任があります」と、Roudafshan氏は言います。「Wasabiのコスト構造はGlacierと基本的に同じですが、追加のイングレスコストは発生しません。Wasabi上のバックアップセットからデータを復旧する必要が生じた場合でも、データをオンプレミスに戻すために追加料金を支払う必要はありません。」
Roudafshan氏によると、Cohesityを導入して以来、データセキュリティは強化されています。「現在、QumuloファイラーからCohesityへの増分バックアップを頻繁に実行し、その後『インスタントラン』を開始して追加のコピーを作成し、それをWasabiに保存しています」と、Roudafshan氏は言います。「番組の放送が続いている間、すべてのプロダクションの短期コピーをCohesityで保存しています。プロダクションが完了すると、すべてのデータセットはアーカイブ状態に変換され、少なくとも1年間、Wasabi上で保持されます。その番組に反復的または季節的な構造があり、そのデータからさらに多くのプロジェクトが派生することが分かっている場合、私たちは8~9年分の開発ファイルをWasabiクラウド上に保持します。」
Bardel社は2022年にサイバー保険に加入することを決定しました。「サイバー保険は加入が非常に難しい場合があります。私はBardel社での最初の年にそれを経験しました」と、Roudafshan氏は回想します。「弊社の保険契約では、顧客の本番データが障害や侵害の影響を受けた場合の金銭的損失がカバーされます。ただし、それ以外の顧客データは弊社の保険契約の適用対象外であり、これは弊社にとっての懸念事項となっています。だからこそ、私たちはCohesityでの頻繁なバックアップとWasabiでの長期アーカイブを確実に実施することを非常に重視しているのです。」
Bardel社では、Cohesityのおかげで、今後サイバー保険の加入資格取得プロセスが格段に容易になると予測しています。「昨年私たちが経験したサイバー保険のアプリケーションプロセスは非常に広範囲にわたるものでした」と、Roudafshan氏は語ります。「サイバー保険審査官が私たちの現場を訪れ、セキュリティポリシーやプロセス、バックアップの実行方法や保存方法について、数多くの詳細な質問を投げかけてきました。プロダクションのファイラーから直接AWSクラウドへすべてをバックアップしていると審査官に伝えました。ただ、その手法自体は問題がなかったものの、バックアップ管理についてはプライマリーファイラーにすべてを任せるのではなく、セカンダリファイラーに行わせる方がいいというのが審査官の見解でした。今年行われる保険契約更新に向けた再交渉では、私たちは前回よりはるかに有利な立場に立てるでしょう。サイバー保険審査官の間では、Cohesityは知名度が高く信頼されているソリューションです。これは、私が経営陣にCohesityの必要性を説明した際に挙げた、もうひとつの利点です。」
Roudafshan氏は、Cohesityの高度な分析機能と重複排除機能を活用することで、ワークフローの可視性を高め、プロダクションワークロードからどれだけの容量を解放できるかを判断できるようになりました。「Cohesityは、重複排除をどこで実行すべきかを正確に示してくれました」と、Roudafshan氏は言います。「Cohesityを利用することで、保存データ量を30~40%削減することが可能になり、その結果、インフラコストを大幅に削減できました。」
Bardel社では、以前よりはるかに高速にデータをリストアできるようになりました。「クラウドに保存されたディープアーカイブのコピーの代わりにCohesityのバックアップを利用することで、わずか1つか2つの小さなアセットを復旧するために番組全体のデータを再読み込みする必要がなくなりました」と、Roudafshan氏は語ります。「以前はAWS Glacierからデータを再読み込みするプロセスを開始するのに12時間かかり、その後、さらに数日かけてデータが利用できる状態になるまで待たなければなりませんでした。今では、誰かがCohesityにリストアチケットを送ると、エンジニアはクラスターにアクセスし、必要なデータをターゲットにして復旧プロセスを開始し、数分以内に顧客にデータを提供します。アーティストの時間は、各プロジェクトにおいて最も費用がかかる部分です。リストアされたコピーが作業可能になるまでのアーティストの待機時間を最小限に抑えることで、各プロダクションにおける運用コストを大幅に削減できました。」
「弊社の顧客は業界トップクラスです」とRoudafshan氏は結論付けます。「弊社の顧客にとって最も重要なことは、自社の知的財産を保護している企業が信頼できるかどうかです。顧客企業の経営陣やCTOとの初期の対話において、相手は必ず、私たちがバックアップをどのように作成・保存しているかについて多くの質問をしてきました。今では、バックアップクラスターとしてCohesityを利用していると言うと、相手はすぐにリラックスした態度になり『それは素晴らしい!』と言います。Cohesityを導入したことで、顧客は初日から自社のデータが十分に保護されていることを理解しています。複数のコピーが地理的に分散した場所に保存されるからです。」
Bardel Entertainment社はCohesityを導入することで、以下のような大きなメリットを実現しました。
エミー賞®受賞スタジオであるBardel Entertainment Inc.は、品質、創造性、革新性という3つのコアバリューに基づく卓越した評価により、北米で30年以上にわたり、アニメーションサービスプロバイダーとして業界をリードしてきました。Bardel社は、バンクーバーとブリティッシュコロンビア州ケロウナの2箇所に最新鋭のスタジオを構え、そこでは500人以上の従業員が働いています。同社は、Netflix、Cartoon Network、Rick and Morty LLC、Warner Brothersなど、多様なトップクラスのデジタルコラボレーションパートナー企業向けにコンテンツを制作しています。また、長編映画、ゴールデンタイム番組、子供向けおよび幼児向けTVシリーズ、SVODおよびVODプラットフォーム向けのプロジェクトも制作しています。
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